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自分たちが、未来を動かす。その気概を持つことが農業の新しい時代を切り拓く。 代表取締役社長 石黒 直紀

 三菱商事グループの化学肥料メーカー5社が合併し、国内の製造販売シェアでトップメーカーの一社となってスケールメリットを追求すると共に、前身各社の人材・技術・設備の融合により新たな価値を生み出し、平成最後の10年間を走り抜いてきました。しかし、時代の“変化”は想像を超える速さ・激しさで否応なく押し寄せて来ています。デジタル化によって、アナログ技術を前提に成り立っていた既存のビジネスモデルは大きな変革期を迎え、私たちの生活習慣をも変えようとしています。コロナ禍で消費者の求める製品やサービスが変わりつつありますが、重要なのはコロナ蔓延によって変化が引き起こされたのではなく、既に起きつつあった変化が、一段と加速したということです。
 また、これから日本の人口は先進国の中でも突出したスピードで減少していきます。マクロ的観点から日本市場の縮小は避けられません。これは私たち日本人が逃げることのできない現実です。肥料マーケットも例外ではなく、「ものを食べる口の数が減る=食料総需要の減少」、即ち肥料業界全体のパイも小さくなるということです。更に、農業従事者の一層の高齢化により農業の担い手が大きく減少していきます。
 これらの変化に如何に対応して行くかが、持続的成長を勝ち取るための鍵であることは明白で、これまでの成功体験を捨て、ビジネスモデルを再構築することが不可避となっています。こうした危機感を社員全員が共有し、変化から目を背けず、改革を厭わず立ち向かう姿勢を持つこと、先ずはこれが全ての前提となります。

多様な視点・専門性をまとうまでに成長し、
組織として多様性の威力を遺憾なく発揮して欲しい

 近年は生産者の作業負担を軽減できる肥効調節型肥料、環境への負荷が少ない肥料、消費者が求める高品質で美味しい作物づくりを実現できる肥料などの需要が高まっています。このような高い付加価値をもつ“機能性肥料”を数多く生み出していることが、わが社の最大の強みです。開発部門では、各地に点在していた研究開発の拠点を「つくば開発センター」に集約し、さらに高い付加価値をもつ肥料を生み出すための環境を整えており、今後も機能性肥料の改良・開発のさらなる強化を図り、市場競争力を高めていきます。
 農業の現場や農作物について豊富な知識をもつ技術普及員が、農家の方々を訪問して技術的なサポートを行っていることもわが社の特長です。このような活動の場は、農業に携わる方々の声を聞き、現場のニーズを的確に把握できる貴重な機会であり、その知見は営業活動や商品開発にも生かされています。今後は、営業と技術普及を効率的にリンクさせて「技術力のある営業」、「営業的観点をもつ技術普及員」への成長を促していく方針です。そして、若手社員を中心に、営業、技術普及、商品開発といったジョブローテーションを行い、成長の機会を提供していきます。同質性よりも多様性を重視し、多様な経験を重ねた社員の力が結集し、新たな化学反応を起こすことを期待しています。
 また、人口減少による国内需要の減少を見据えた海外市場の開拓も成長戦略のひとつの柱です。「日本の安全で美味しい食べ物」は世界に通用する価値であり、肥料はその一端を構成しています。この価値を世界中に届ける未来を想像してみて下さい。自社で海外の市場を開拓し、製品を販売することは、わが社が最も力をいれているチャレンジの一つであり、確実に成果が出てきています。三菱商事グループの一員として蓄積されている海外との接点・情報・ノウハウを最大限に活用し、自分たちで開発・製造した製品=価値を、自らの手で世界へ届ける、その醍醐味を社員に感じてほしいと思っています。

会社を動かす力は社員一人ひとりの想い、それ以外無い

 製品を開発・製造するのも、販売するのも、それを支えるのも、すべて「人」の力。事業環境が激変し、肥料、更には農業自体に対するニーズが多様化・高度化する中で、私たちが何より大切にすべきことは、一人ひとりの社員が変化する環境に対応できる柔軟で強靭な人材に成長して行くこと、そしてそのための環境を整備することに尽きます。社員の成長が会社の成長を支え、社員自らが主体的に会社を動かしていく、社員による社員のための会社を目指していきたいと考えています。そのことが結果として、持続的な成長のための唯一の道であると信じます。
 私は日本全国各地の工場や支社・支店に足を運び、社員一人ひとりと面談する機会を設けていますが、その中で強く感じることは、わが社には「農業が好き」、「農家の方々の力になりたい」という思いをもって入社した方が多く活躍しており、その思いが会社の成長の原動力になっているということ。このような志を持つ方にとって、わが社は、好きなことを追求し自らを成長させながら社会にも貢献し続ける、そういう“一生の仕事”に出会う絶好のフィールドといえるでしょう。
 私たちは農家の方々が一生懸命作ってくださった農作物をいただき生活をしています。肥料事業を通じて日本の農業に恩返しをすること。次の世代を担う方々に、素晴らしい日本の農業を残し発展させていくことに肥料メーカーとして寄与していきたいと強く思っています。
 いま、私たちの前には無限の可能性が広がっています。何かを教わるという受け身ではなく、自らのアイデアで未来を切り開いていきたいという熱意のある皆さんを大歓迎します。日本そして世界の農業の発展に一緒に貢献していきましょう。

Profile

1967年生まれ。三菱商事では香港・広州の駐在時代を含めて塩ビ、合成樹脂の販売に携わる。2015年に帰国後は肥料原料の輸入・三国間取引を経験するなど一貫して営業畑を歩み、2018年4月に専務取締役としてエムシー・ファーティコムに着任。2020年4月から現職。

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